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不登校の子どもにとっての「フリースクール」とは⑨~文科省調査結果よりNo.1~不登校の子どもの人数と要因

令和2年10月、

「令和元年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の

諸課題に関する調査結果」が文科省より発表されました。

全国的に少子化が進み、

子どもの人数が減少しているにも関わらず、

不登校児童生徒の人数は増加し続けています。

その現状の数字と要因そして課題等について記してみたいと思います。

 

まずは、不登校児童生徒の概況を分かりやすくするため、

文科省発表のデータを整理し表にまとめてみました。

令和元年度の小中学校の不登校児童生徒の人数は、

国・公・私立を合せて、181,272人となっています。

小学校、中学校別及び全児童生徒数に対する割合、

そして前年度との比較は以下の表の通りです。

■不登校児童生徒数

令和元年度 前年度
小・中不登校児童生徒数 181,272 164,528人
全児童生徒数数に占める割合 1.9% 1.7%
小学生 53,350人 44,841人
同上の割合 0.8% 0.7%
中学生 127,922人 119,687人
同上の割合 3.9% 3.6%

 

 

さらに、各学年別の人数と不登校児童生徒数全体に占める

その割合は以下の表の通りです。

 

■学年別不登校児童生徒数

学年 小1 小2 小3 小4 小5 小6 中1 中2 中3 合計
人数 2,744 4,549 6,715 9,466 13,282 16,594 34,324 45,327 48,271 181,272
割合% 1.5 2.5 3.7 5.2 7.3 9.2 18.9 25.0 26.6 100%

 

ご覧の通り、

中学校1年生から急激に不登校になる子どもが増えています。

その要因はいろいろと考えられますが、

学校生活における人間関係の難しさに加え、

中学校に入って始まる定期テストや評価など、

学習における不安が増大することが

大きな要因の一つであると考えられます。

以下の表は、不登校の要因とされる主な要因を抜粋したものです。

 

■不登校の要因(上位項目を抜粋)

学校に係る状況 本人に係る状況 家庭に係る状況
主たる要因 友人関係 学業の不振 無気力・不安 生活リズム・非行 親子関係
小学校 10.2% 4.3% 41.1% 10.3 16.7%
中学校 17.2% 8.5% 39.5% 8.6% 7.5%
小中学校 15.1% 7.2% 39.9% 9.1% 10.2%

 

ここで大切なのは、この表の中で一番多い

「無気力・不安」を掘り下げてみることだと考えます。

 

なぜ、子どもたちは「無気力」になってしまうのか、、

子どもたちはどんな「不安」を感じているのか、、

 

ここが大きなポイントだと思うのです。

 

それには、いろいろな要素があると思いますが、

私たちがフリースクールの活動を通じて

多くの不登校の子どもたちと接する中、

「学校の授業がわからない」

「自分に合わない」

などといった“学びづらさ”を感じている子どもが

少なくないということも一つの大きな理由と感じております。

子どもたちにとって、毎日毎日学校で行われる

「学習」は大きな意味があります。

その集団で行われる「学習」が自分に合わず、

どんどん遅れていく感覚、取り残されていく感覚は、

その子どもにとって、大切な自尊感情や人間関係にも

影響をしていくということです。

さらに、小中学校は義務教育ですが、

中学校の先は“高校生活”という新たなステージが

始まっていきます。学習に不安がある子どもは、

その自分の将来についても不安を抱きやすく、

自信を失いがちであるということです。

学校という大きな集団を指導する環境では、

そのような子ども一人ひとりの個別のニーズに応えようとすると、

いろいろな難しさが出てきてしまいます。

この辺りにつきましては、また別の機会に詳しくご説明させて

いただければと思います。

 

私たちNPO法人SeedsAPPは、

フリースクールSeedsと併設する形で

「学び方教室BB」を運営しています。

これは、「自分に合った“学び方”をデザインする」

といった個別学習教室です。

詳細をお知りになりたい方は、

「学び方教室BB」のホームページでご確認いただければと思います。

ご不明な点はお気軽にお問合せください。

学び方教室BBのHPはこちら!

運営団体「NPO法人SeedsAPP」のHPはコチラ!

次回は、また「令和元年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の

諸課題に関する調査結果」より、

不登校児童生徒の相談・指導機関などの状況について記していきます。