不登校状況にある子どもにとって、
将来の進路は大きな課題だと感じている人も少なくないと思います。
そこで今回は、
高校進学をテーマ
に記してみたいと思います。
昨今の高等学校は、子どもたちの多様なニーズに応じて、
様々な学び方が用意されています。
高等学校は大きく
「全日制」「通信制」「定時制」の3つ
に分かれており、どの学校も高校の卒業資格に違いはありません。
それぞれの特色を理解してその子どもに合った学校を選べると良いですね。
それぞれの学校についてのポイントを簡単に整理してみました。
参考にしていただければと思います。
■全日制高校
…朝から夕方まで毎日通うスタイルの学校です。
➀1日6時間から7時間の授業を受けます。(1時間は50分授業です)
②修業年限は3年で、ほとんどの学校は学年制となっています。
各学年の進級要件を満たすことで進級することができます。
(できなければ留年となります。)
➂基本的には先生による集団授業となっています。
④公立、私立によっても学校の雰囲気は様々です。
■通信制
…令和2年文部科学省の調べによると、
近年、中学卒業後の進路先として生徒数の伸び率が
最も高いのが通信制高校です。
多様ニーズに応じた様々なスタイルの学びがあります。
※令和2年文部科学省 初等中等教育局「高等学校通信教育の現状について」より
決まった回数の
R「レポート」
S「スクーリング」
T「テスト」
をクリアすることで高校卒業資格を取得することができます。
➀レポート
…科目ごとによって枚数が決まっていて、先生の添削指導を受けます。
②スクーリング
…スクーリングとは登校して対面の授業を受けることです。
平日のみならず、土・日などに定期的に登校する場合もあれば、
年間に数日間、集中的にスクーリングを実施する学校もあります。
➂テスト
…レポートやスクーリングの条件を満たすことで
テストを受けることができます。
テストに合格すれば単位修得となります。
神奈川県の公立通信制高校
・県立横浜修悠館高等学校(通信制のみ)
・県立厚木清南高等学校(全日制・定時制・通信制を併設)
■サポート校
…通信制高校との連携によって高校卒業資格の取得
をサポートするところです。
通信制の高校は、「自学自習」がベース
となっています。そのため学力不足や学習意欲が維持できず、
通信制高校を中退してしまう人も少なくありません。
平成28年文科省のデータによると、
全日制の5倍以上(5.5%)の中退率
となっています。
確実な高卒資格取得のためサポート校の併用が有効となっています。
■定時制
…定時制というと以前は夜間に学ぶというイメージでしたが、
現在は、昼間も含め様々な時間帯に学べる学校があります。
働きながら高校卒業資格を取得する人も少なくありません。
➀「夜間」「午後と夜間」「午前と午後」など学校によって
授業の時間帯が異なります。
②普通科、工業科、商業科、総合学科などがあります。
➂学年制と単位制があります。
④卒業までの修業年限は4年間ですが、一定の条件を満たせば
3年間でも卒業できます。
⑤高校卒業資格は全日制と変わりません。
神奈川県の定時制高校
・夜間 全部で21校の夜間定時制高校があります。
・二部制(午後/夜間)
→川崎市立川崎高等学校
・三部制(午前/午後/夜間)
→横浜市立横浜総合高等学校
・多部制(午前/午後)
→県立横浜明朋高等学校、県立相模向陽館高等学校
・特別の時間(フレキシブルスクール)
→県立川崎高等学校 県立厚木清南高等学校
※フレキシブルスクール:1日12時間の授業展開(午前・午後・夜間の時間帯)から選択できる柔軟なシステム。
次回のブログでは、神奈川県の公立高校入試制度について説明していきます。